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2017年6月29日(木)

「いやなめ」にあっても、「やめない」(アナグラム)

首都大非常勤、前期第九回目。『ジャズの誕生』をテキストとするリーディング3コマ。しばらく後でテキストに出てくるジーン・クルーパの動画をDVDに入れて持ってきたのだが、なぜか音が出ない。無念。テキストの内容は、ヨーロッパの音楽教育を受けたものにとって、西アフリカ音楽がいかにわかりにくいかを強調していた前段落から一転、西アフリカ音楽とヨーロッパ音楽の類似性が強調される。「事実はこういうことだ。世界の他の音楽と違って、両者(西アフリカ音楽とヨーロッパ音楽はとても似ている。考古学者によれば、古代、ヨーロッパとアフリカはつながっていた―すなわち、同じ大陸の一部だった。二つの地域の民話、宗教、先史時代の芸術、生活道具は似通っている。音楽もそうだ。ヨーロッパの音楽も西アフリカの音楽も、全音階(ピアノの鍵盤の白鍵の音)を曲のなかで使い、一定量のハーモニーを採用している。時に世界の音楽の他の地域でも、全音階は使われることがあるが、ハーモニーは他のどこにも見られない」「しかしながら、この類似性はヨーロッパの民族音楽と西アフリカの部族音楽(※「部族」という言葉は、ぼくは使わない)の間にあり、クラシック音楽には当てはまらない。主な違いは、ヨーロッパの民族音楽のほうが少しだけハーモニーの点で複雑であり、西アフリカの部族音楽(※使いません!)のほうがリズムの点で少しだけ複雑であるということである。両者はメロディーの点では同じくらい(の複雑さ)だ。極端な話をすれば、転調はアフリカでは知られておらず、複合拍子はヨーロッパでは知られていない」 二つだけで見ていたら、あれほど違って見えた西アフリカとヨーロッパの音楽が、世界のさまざまな音楽のなかに置いてみると、こんなにも近いところにあったのかという、コペルニクス的展開を見せる、作者スターンズらしいスリリングな論理だ。

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