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2016年12月5日(月)

「家なき子」と「言えない奇行」

明治学院非常勤「アメリカ研究」、後期第十回目。前回に引き続き、スパイク・リー監督の映画『マルコムX』(1992)を見た。ネイション・オヴ・イスラムのミニスターとして、教団のスポークスマン的な存在に登りつめたマルコムだが、教祖イライジャ・ムハメッドの女性問題などから教団に疑念を抱くようになる。教団幹部からのやっかみもあり、ケネディ大統領を暗殺をめぐる発言によって、謹慎処分を受ける。これをきっかけに教団を離れたマルコムは、メッカ巡礼によって肌の色を前提としない新しい考えに目覚め、他の公民権運動家との共闘を模索し始める。その矢先、オーデュボン・ボールルームで、演説中に銃弾に倒れた。今回はマルコムが何発もの銃弾を受けて倒れる衝撃的なシーンまで。映画はこのあと、ボールドウィンによる追悼詩、ネルソン・マンデラの登場によって、マルコムを反植民地闘争全体につなぐ重要なシークエンスがいくつか残されているが、それは次回。

お出口は右が輪です。

國學院非常勤、後期第九回目。6限は、『ジャズの誕生』をテキストとするリーディング。毎回、音楽をかけながら授業を始めているが、さすがにネタ切れ気味なので、困った時のスパイク・ジョーンズ「黒い瞳」(テキストとは無関係)。テキストの内容は、もともと町を支配していたフランス人やスペイン人が、アメリカ領になったニューオリンズで経済的な周縁に追いやられたのはなぜなのかという話から。「フランス人やスペイン人の貴族たちは、ルイジアナ買収に続く北部商人の進出に対抗できる準備ができておらず、イギリス系プロテスタントの慣習がその存在を感じさせ始めた」「それでも、ニューオリンズはラテン=カトリックが優勢な町のままだったし、現在もそうである。そのことがアフリカ音楽の生き残りを助ける要因となった」

7限は、バラク・オバマ、2008年大統領選勝利演説を読む。テキストの内容は、「それ(選挙運動)は、大義のために5ドルや10ドルや20ドルをそうと、持っているなけなしの貯えに手を付けた働く男女によって築かれた。それは彼らの世代の無関心という神話を拒絶し、稼ぎは少なく睡眠時間ばかり削られる職のために、家庭や家族を残してきた、若い人たちから力を得た。それはまた、つらい寒さや焼けつくような暑さをものともせず、まったく見知らぬ人のドアを叩いたそれほど若くない人たちから、自ら志願して運動を組織し、2世紀以上もたった今でも、人民の人民による人民のための政治が、地上から消え去っていないことを証明した何百万というアメリカ人から力を得たのです」

「ねむいの」と書かれたパーカーを着た学生とすれ違った。負けてはいられない。

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