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2016年11月22日(火)

地震、けっこう揺れた。福島に津波警報。

日本女子大非常勤、後期第十回目。3限、「米文学随筆評論演習」は、ハリエット・アン・ジェイコブズの奴隷体験記を読む。祖母の家の屋根裏に身を隠したリンダ(ジェイコブズの仮名)は、自分がすでに北部にいると思い込ませるため、奴隷主ドクター・フリント宛ての手紙を北部で投函させることを思いつき、フリントに宛てたものと、祖母に宛てたもの2通を、信頼のおける人物に託す。しばらくして、ドクター・フリントが手紙を持って、祖母の家にやってくるが、祖母宛ての手紙は逃亡を後悔する言葉が書き連ねられたニセモノだった。祖母はもちろん、リンダから手紙の内容を聞いており、フリントが持ってきたのがニセモノだとわかっている。フリントのマヌケさが目立つ章であり、弱いものが強いものの鼻を明かすコメディ的な部分もある。この作品が、深刻なテーマにもかかわらず、エンターテイメント的な読みやすさを持っているのは、そのためだろう。

4限、「アフリカ研究」はコンゴ民主共和国を中心に、中央アフリカについて。まずはパパ・ウェンバフランコのライブ動画を見せて、キューバ音楽の影響を独自に咀嚼したダンス・ミュージック=ルンバ・コンゴリース(リンガラ、スーク―ス)を紹介する。きらめくようなギター、シンコペートしながら延々と回り続けるグルーヴ、男性ヴァーカルの甘いハーモニー。コンゴのような情勢が不安定な国にかぎって、こうした優雅で美しい音楽が生まれてくるのは不思議だが、逆境のなかで人生を彩り豊かなものにしたいという人々の願望と考えれば、理解できる。なけなしのお金をはたいて、ブランド物の服をオシャレに着こなすキンシャサの若者「サプール」についても同様だ。

コンゴ民主共和国の歴史は、戦乱と圧政の歴史だった。コンゴ自由国という名のもとに、ベルギー国王レオポルド3世の私有地となったコンゴでは、仕事量が規定に達しなかった現地労働者の手首を切り落とすといった蛮行が行われた。1908年、ベルギーの植民地へと移行したのち、60年に独立を果たすが、各地に割拠する有力者の対立が絶えず、そこにベルギーをはじめとする欧米諸国が介入して、騒乱状態になる(コンゴ動乱)。混乱のなかで首相パトリス・ルムンバが殺され、クーデターによってジョセフ・モブツ(のちに、モブツ・セセ・セコと改名)が政権を掌握する。短い民政移管期ののち、再びクーデターによって政権についたモブツは、国名をザイールに変更し、1965年から97年に至る長期にわたって、独裁者としてこの国に君臨した。モブツが失政の末、亡命すると、隣国ルワンダの影響もあって、コンゴの情勢は再び混乱し、さまざまな軍事勢力が割拠する「コンゴ戦争」へと突入していく。この混乱を収めたかに見えたローラン・カビラも2001年に暗殺され、息子のジョセフ・カビラが政権につく。和平交渉の末、2003年には暫定政権が成立して、コンゴ戦争は正式に「終わった」とされているが、レアメタルをめぐる欧米諸国の思惑などもあり、地域的な戦闘は現在も続いている。

コンゴの情勢と関連して、隣国ルワンダにおけるツチ人の虐殺についても触れた。フツ人のハビャリマナ大統領の乗った飛行機が撃墜されたことをきっかけに、フツ人が少数派であるツチ人に対する憎悪をつのらせた「民族対立」と理解されがちなルワンダ虐殺だが、フツ人とツチ人は、言語も、宗教も、居住地域も変わらない。王族の側近に多かったツチが、植民地時代に宗主国イギリスの間接統治に利用されたというのが実態である。ルワンダとして独立する際に、多数派であったフツが「社会革命」によって、フツの統治を排除して政権を掌握した。両者の対立は、植民地支配によってつくられたものだったのである。しかし、このことによって、100万人とも言われるツチ人とフツ人穏健派が殺され、生き延びたツチ人(のちには、虐殺の罪を問われたフツ人)が国外に逃亡することによって、コンゴをはじめとする中央アフリカ諸国の状況を混乱させることになった。

こうした戦乱のなかで、メンバーを失いながらも、暴力的なまでに歪ませた親指ピアノの音で、世界を席巻したコノノNo.1、さらには路上で生活するポリオ患者とストリート・チルドレンによって結成されたスタッフ・ベンダ・ビリリを紹介して、ドキュメンタリー映画『ベンダ・ビリリ もうひとつのキンシャサの奇跡』(2010)を見はじめた。

5限、「アカデミック・ライティング」は出席者が少なかった。ちゃんと、エッセイが書けているか心配。

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久しぶりの遠峰あこ居酒屋ライブ@野毛の居酒屋すきずきやっぱり、すきずきで聞くあこちゃんはいいなあ。酒も飲めるし。売れ残ったマグロブツの悲哀を歌った新曲もよかった!

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