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2016年4月6日(水)

ジェイムズ・ブラウンの伝記映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』(Get On Up: The James Brown Story、テイト・テイラー監督、2014)を見た。有名な「俺のトイレでクソしたやつ誰だ」事件からはじまり、JBのバイタリティにあふれた ― しかし、孤独な ― 人生を辿っていく。「独立独歩の男」の裏には、しばしば他人に対する深い不信と孤独がある。この映画に描かれたJBは、その典型と言っていい。幼くして両親に捨てられた孤独な少年は、新しい試みを次々と成功させ、才能あふれるエンターテイナーに成長する。しかし、高圧的な姿勢についていけなくなったバンド・メンバーが去り、同志的な存在だったユダヤ人マネージャー(ダン・エイクロイド)や息子テディが亡くなると、孤独はいっそう鮮明になる。成功した息子を訪ねてきた母親を追い返すJBは、自分のトラウマを持て余しているように見える。ついには、何があってもついてきてくれた古参メンバーのボビー・バードすら、「お前は今までもずっと一人だったんだ」という言葉を残して、彼のもとを去る。冒頭の事件で、カーチェイスをくり広げた末、警察に囲まれたJBは、孤独な少年に戻っている。

こうした孤独な一面とともに、「ファンクの帝王」「ゴッドファーザー・オヴ・ソウル」の音楽の魅力も、しっかり捉えられている。ファンクとは、やり続けること。止まったら終わりだ。逆に言えば、人生は常にグルーヴし続けなければならない。音楽そのものが、人生である生き方が、ありありと描かれていたと思う。自分のバンドの楽器は全部ドラムだ!と、メンバーに諭すシーンも興味深かったし、何カ所かJBが映画の観客にむかって、アジるように語りかけるシーンは、まさにJBのステージの追体験といってもいい趣向になっていて、楽しめた。演奏は本物を使っているらしいので、悪かろうはずはない。主演のチャドウィック・ボズマンは、歌こそ歌っていないものの、JBのあの威圧的な嗄れ声を見事に再現している。ああ、あと、リトル・リチャード役のブランドン・マイケル・スミスは、狂騒的で、面倒見のいい、ゲイのミュージシャンを見事に演じ切っている。リトル・リチャードのことも、改めて好きになった。

ちなみに、製作には、ミック・ジャガーが名を連ねている。

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