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2015年12月22日(火)

「ぷーちんとトランプ」って、音だけ聞くと童話のようなのだが。

國學院非常勤、後期第十二回目。『ジャズの誕生』をテキストとするリーディング2コマ。テキストに出てくるコールマン・ホーキンスの「ボディ・アンド・ソウル」を聞きながら、授業開始。コールマン・ホーキンスの音色は男らしい。懐の深い、大人の男性の落ち着き。「落ち着きのない大人」と言われて久しい中二病のひらげとは対極にある。テキストの内容は、「30年代のカンザスにおいて、それ(音楽の対決)は、サックス奏者のコールマン・ホーキンス対レスター・ヤングであり、一方ニューヨークでは、トロンボーン奏者のビッグ・グリーンジミー・ハリソンであった。(1953年のバンドボックスでは、カウント・ベイシーデューク・エリントンのバンド全体だった)。ジャズのような自由な音楽では、ミュージシャンは持続された、スウィングする即興演奏の能力によって評価される」「最初の原型となるジャズの伝説は、チャールズ・バディ・ボールデンの生涯である」

日本女子大非常勤、後期第十四回目。ハリエット・ジェイコブズの奴隷体験記を読む。リンダ(ジェイコブズの仮名)を愛人にしようと企む奴隷主ドクター・フリントは、自分の申し出を受けなければ、子供もろともプランテーションに送って酷使すると、リンダを脅す。これを聞いて、リンダはかえって逃亡の意志を固める。フリントの息子夫妻が取り仕切っているプランテーションに送られたリンダは、体調を崩した子供たちを祖母のもとに帰すが、フリントが彼らを再びプランテーションに送るつもりであることを知り、いよいよ逃亡を実行に移す。

ある学生が、フリントは「残念な人」だが、リンダも「悲劇のヒロイン」ぶっていてどうも、というような感想を漏らした。そういう感想もあるか・・・と思ったが、わからないではない。ジェイコブズの奴隷体験記は、読者をひきつけるため、同時代の感傷小説の陳腐なパターンを踏襲している。とはいえ、授業では時間切れで読めないが、「奴隷の女性にとって、結婚という結末はありえない。奴隷の女性にとってのハッピーエンドは逃亡だった」という結びが、そうした陳腐なパターンに対する読者の期待を裏切っている。

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