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2015年7月6日(月)

前を歩いてる女性がカーディガン裏返しに着てるんだけど、ファッション?

明治学院非常勤、前期第十三回目。アフリカ系アメリカ人の音楽・芸能について。ブルースを中心に、ラグタイム、ジャズなどについて話した。まずは、ロバート・ジョンソンの「クロスロード・ブルース」、「カム・オン・イン・マイ・キッチン」を手始めに、奴隷解放後生まれた「個人の歌」としてのブルース。憂鬱(ブルース)という名の音楽でブルースを追い払うブルースの力や、ブルースを感じさせる重要な要素としてのブルーノート・スケールについて話した。とりわけ、ブルースは中間音を感じさせないと成立しないこと、そのために、スライドやチョーキングといったギターのテクニックが編み出されたことを強調した。

さらに、ミシシッピ・デルタ・ブルースとテキサス・ブルースの特徴について、それぞれサン・ハウスライトニン・ホプキンスを例にあげながら概説。サン・ハウスやロバート・ジョンソンの鬱々としたモーンに対し、テキサス・ブルースの朗々としたハラー。ライトニンの豪快な演奏にしびれた学生も多かったようだ。

ラグタイムにちょっと触れて、そのラグタイムやブルースを含む様々な音楽から生まれた混血音楽としてのジャズについて。ニューオリンズがジャズの誕生において重要な役割を果たした理由を列挙。元スペイン領・フランス領で、ひとつの階層としてのクレオール(混血)が存在したこと。やはり、西・仏領時代の名残で、コンゴ広場というアフリカ直系の音楽を演奏する場所があったこと。南北戦争後、北軍の軍楽隊が楽器を置いていったこと。ストーリーヴィルという巨大な歓楽街があったこと。最後に、ルイ・アームストロング「タイガー・ラグ」の動画を見ながら、Fin。

リアクション・ペーパーを読むと、今回聞いたブルースの曲調を、「明るい」と感じている学生が少なくないことに驚かされる。ブルースに絶望とユーモアの二面性があるのは確かだ。しかし、ライトニンやルイ・アームストロングの演奏ならともかく、サン・ハウスの「デス・レター」を聞いて、「明るい」と感じる人がいると言うのは驚きだった。何も彼らが間違っているのではない。考えてみれば、ぼくも最初に沖縄民謡を聞いた時には、ただただ明るい歌に聞こえたものだ(今は残酷な歴史をくぐり抜けた痛みや、現世を超えたスピリチュアルな力のほうが強く感じられる)。西洋の長調/短調に回収されないブルースや沖縄音楽は、だまし絵のように見る人によってその人の姿を変えるのかもしれない。

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