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2014年12月8日(月)

ジョンより6歳も年上になってしまった。

明治学院非常勤、後期第九回目。今回はマルコムXについて。未知数を表すXが、知ることのできないアフリカ人としての名前を意味することを、前期に見た『ルーツ』のエピソードを交えながら説明。人種隔離の厳しい南部を基盤としたキング師が、黒人が少数派であることを意識し、非暴力不服従による人種統合を目指したのに対し、北部を基盤としたマルコムは、黒人は世界的に見れば少数派ではないと考え、自衛のための暴力を手放すことを拒否して分離主義を唱えて、黒人の政治的・経済的自立を目指した。二人の違いは、キングの「私には夢がある」に対し、マルコムの「白人にとってのアメリカの夢は、黒人にとってのアメリカの悪夢だ」という言葉に表れている。メッカ巡礼で白人イスラム教徒と交流したマルコムは、ネイション・オヴ・イスラムと袂を分かち、すべての白人が悪魔であるというような考えを改めたが、だからといって、人種差別社会アメリカで、支配者としての「白人」が犯してきた罪が赦されると考えたわけではない。支配される側の人間としての「黒人」(ここにはアフリカ系、アジア系が含まれる)の国際的団結を訴えていたころと、基本的には変わらない。メッカでの体験を機にマルコムが開眼したのは、社会階層としての「白人」「黒人」という概念が虚構であり、同じ言葉が支配構造のないところでは単なる身体的特徴を表す表現にすぎないということである。ある意味、マルコムはキング師に近づいたと言えるのだが、一方で、晩年のキング師もベトナム戦争を機に国際的な視点を強め、貧困との戦いに重点を移すなど、生前のマルコムに近づいた。

このようなことを踏まえつつ、スパイク・リー監督の映画『マルコムX』(1992)を見はじめた。

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