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2014年10月7日(火)

國學院非常勤、後期第三回目。1限のリスニングは、バラク・オバマの大統領選勝利演説。"Its been a long time coming. But tonight . . . change has come"という言葉がどこから来ているのか知ってほしかったので、サム・クックの「ア・チェンジズ・ゴナ・カム」を聞いた。2限は『ジャズの誕生』をテキストとするリーディング。ニューオリンズにおけるブラスバンドの発展と秘密結社(相互扶助組織)の関係というような話になったので、ニューオリンズで行われた歌手ジャニタ・ブルックスの葬儀の動画を見た。教科書の内容は、

ニューオリンズにおいて、抜きんでて優秀な黒人バンドが数多く輩出されたことは、どのように説明できるだろうか。フランスとの親密な結びつきやブラスバンドの一般的な人気に加えて、ニューオリンズにはブラスバンドに雇用を与える特殊な組織と、様々な機会にブラスバンドの存在を受け入れる他にはない伝統があった。

日本女子大非常勤、後期第三回目。4限の「アフリカ研究」は前回に引き続き、セネガル。キューバ音楽の強い影響を受けたオルケストラ・バオバブの動画を見ながら、奴隷貿易とともに世界に離散したアフリカ音楽が、各地で新しい音楽を生み、それがまたアフリカに帰ってくる大きな流れを語る。離散したのは音楽だけではない。例えば、アフリカの宗教は、キリスト教を偽装しながら生き延び、各地にヴードゥー(ハイチ)、カンドンブレ(ブラジル)、サンテリア(キューバ)といった混合宗教を生んだ。

こうした話の流れで、アフリカン・ディアスポラの新たなアイデンティティを求めた文芸運動としてネグリチュードを、トリニダードのエメ・セゼールらとともに運動を牽引したセネガル初代大統領レオポール・セダール・サンゴールを中心に紹介した。サンゴールの詩「黒人の女」を日本語で朗読し、さらに同じ詩をラミン・コンテがコラバラフォンをバックに朗読する録音を聞いた。

後半はセネガルの小説、映画について。マリアマ・バーかくも長き手紙』。若い第二夫人にうつつを抜かす夫を心臓発作で亡くした女性が、同じような経験をして夫を捨てた友人に宛てて書いた手紙の形をとった書簡体小説。続いて、センベーヌ・ウスマン。小説家として出発しながら、識字率の低いアフリカで多くの人にメッセージを伝えるため、映画へと表現を広げた「アフリカ映画の父」。日本にアフリカ映画を紹介した故・白石顕二さんの思い出をはさんで、白石さんが高く評価していたジブリル・ジオップ・マンベティ監督の映画を紹介(この人も志半ばで亡くなってしまった)。宝くじが当たったのはよかったが、家の扉に貼ってあったからさあ大変、扉をはずして・・・というコメディ『ル・フラン』の内容を小芝居つきで説明すると、けっこう受けた。

最後に、センベーヌ・ウスマン監督の遺作『母たちの村』(Moolaadé、2004)を見はじめた。FGM(女性器切除)の問題を正面から扱った作品。続きは次回。

5限はハリエット・ジェイコブズの奴隷体験記を読む「論文随筆演習」。彼女を愛人にしようと狙う奴隷主フリントから逃れるために、未婚の白人男性サンズ氏との子供を身ごもったリンダ(ジェイコブズの偽名)。リンダは妊娠を告げることでフリントに対する復讐心を満たすものの、結婚前の身体を許したこと自らを貶めてしまったと感じている。とりわけ、リンダが貞節な女性に育って欲しいと願う祖母に合わせる顔がない。その上、サンズ氏がリンダを会とrと言う当初の思惑に反し、フリントはリンダを売ろうとしない。リンダ、祖母、フリントの感情の起伏が生々しく描かれていて、引き込まれる。ひとつ気になったのは、『緋文字』との類似。リンダがフリントから、関係を持った男性の名前を隠そうとするところは、ヘスター・プリンが不義の相手デムズデイルの名前を隠すのとよく似ている。しかも、フリントもヘスターの夫も医師として妊娠に介入してくる。

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