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2014年5月3日(土)

そして、叔母の命日。

Grasshopper_new

伊坂幸太郎グラスホッパー』(角川文庫、2007、2004)を読み終わった。強盗の話が好きな人だな、と思っていたら、今度は殺し屋だ。しかも、3人も4人も出てくる。ナイフ使いの「蝉」、人を自殺に追い込む「鯨」、ターゲットを突き飛ばして車などに轢かせる「押し屋」の槿(あさがお)。その他に、薬物を使う「スズメバチ」と呼ばれる殺し屋の存在も仄めかされている。いつになくハードボイルドな文体のなかから浮かび上がるのは、人間にとって生と死とは何かという、けっこう根源的なテーマだ。「人間には死への欲動がある」と言ったのはフロイトだったか。鯨に会うとなぜかだれもが自分は死にたかったのだと思ってしまう。鈴木はそんな「死の欲動」を生きのび、生への活力を取り戻しているように見えるが、ラストシーンの際限なく通りすぎる電車は、ホームレスの田中によれば、死者の幻覚への入り口になるはずだ。突飛な考えだが、槿の偽装家族はすでにこの世にいない人たちなのではないか。

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