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2013年6月2日(日)

Plumbun

ジェシー・フォーセットプラムバン 道徳とは縁のない話』(Plum Bun、1928、風呂本惇子監訳、新水社、2013)を読み終わった。白人として生きるべく、名前を変え、ニューヨークに移り住んだ白い肌の黒人女性アンジェラ・マリー。白人の恋人に黒人であることを知られないために、後を追うようにニューヨークにやってきた黒い肌の妹ヴァージニアを無視してしまう。やがて、恋人に別れを告げられたアンジェラは、孤独な日々のなかで自らの生き方を見つめ直していく。人種的アイデンティティを隠すことによって、恋人に対する依存を深めるという点が興味深い。ラストはややご都合主義だが、次のような一節はやはり美しい。

「『生き続けるわ』そのとき彼女は黒人のこと、自分の両親の人種と、残酷で容赦のない運命が、耐えよ、とこの人種に要求したあらゆる生きにくさのことを考えた。すると彼らが、生命の本質を、ほとんど圧倒されるほど強力に授けられた人種なのだということがわかった。彼らは死ぬことを知らないから、もちこたえ、生きながらえる他なかったのだ」(341)

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