無料ブログはココログ

« 2011年12月3日(土) | トップページ | 2011年12月6日(火) »

2011年12月5日(月)

220pxmarktwainloc明治学院非常勤後期十一回目。「アメリカ文学入門」はマーク・トウェインについて。成金が跋扈する19世紀末のアメリカを「金メッキ時代」と皮肉ったトウェインだが、彼自身も牧歌的な開拓時代への郷愁と、山師的な野心をあわせ持つ人物だった。一方で、トウェインは西部や南部の辺境地帯に受け継がれてきた「ほら話」のようなフォークロアを自分の作品に織りこんでいった。『ハックルベリー・フィンの冒険』の冒頭で、トウェインは作品中7つの方言を駆使したとわざわざ断っている。『ハックフィン』が多様な方言に彩られているのは事実だが、果たしてトゥエインが誇示したほど細かい使い分けがされていたかどうか。これもまたトウェイン一流のほら話ととるべきかもしれない。作品に登場する「王様と公爵」を名のるいかさま師もまた、フォークロア的な色合いを加えるのに一役買っている。歯のエナメル質まで溶かしてしまう薬を売ったり、陰で酒を飲みながら禁酒を訴える演説をしたりといった彼らの行動はいかにもめちゃくちゃだが、当時のアメリカで実際にあったことをモデルにしている。薬についてはメディスン・ショーがあり、日本の香具師にも通じるものがある。禁酒の演説については、壇上で酒を(ジンを水だといつわって)飲みながら禁酒を説いた道化師ダン・ライスのような男がいた。作品の重要なテーマのひとつは、黒人奴隷ジムの逃亡である。ジムがいかにもミンストレル的な「まぬけな黒人」として描かれていると批判されることも多いが、作品に書きこまれたジムの姿はハックの限定された視点から見られたものであるということを忘れてはならない・・・ここまで話したところで、タイムアウト。ジムの逃亡を助けるハックの葛藤については次回。

「アメリカ文化研究(アフリカ系アメリカ人の歴史と文化)」では、映画『マルコムX』の続きを見た。今回はマルコムが刑務所でネイション・オヴ・イスラムに入信するところまで。

« 2011年12月3日(土) | トップページ | 2011年12月6日(火) »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73760/53447055

この記事へのトラックバック一覧です: 2011年12月5日(月):

« 2011年12月3日(土) | トップページ | 2011年12月6日(火) »

最近のトラックバック

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31