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2011年12月12日(月)

Wheatley明治学院非常勤後期第十二回目。「アメリカ文学入門」は、前回やり残したハックルベリー・フィンと逃亡奴隷ジムの関係、ハックがジムとの友情を育むなかで、奴隷の逃亡に手を貸すことは「悪」であるという白人社会の常識に背を向ける作品のクライマックスについて触れたあと、初期の黒人文学について話した。三角貿易の一角をなす奴隷貿易、奴隷船の実態、奴隷制とアフリカ系アメリカ人の歴史などをふまえて、フィリス・ホィートリーの詩と奴隷体験記を取り上げた。野蛮なアフリカから文明の地アメリカへと自分を連れ出したのは「慈悲の力」であるというホィートリーの言葉は、奴隷貿易を正当化する論理をなぞっている。しかし、自ら考え、詩を書く黒人少女という彼女の存在そのものが、「黒人」の概念を覆す力を持っていた。頬杖をついて、考えごとをしながらペンを走らせる姿を描いた彼女の肖像画は、白人たちの驚きを端的に表している。一方、奴隷制反対運動に尽力したフレデリック・ダグラスハリエット・ジェイコブズは、逃亡奴隷としての自らの体験を奴隷体験記に記した。ジェイコブズの体験記は性的関係を迫る主人とのかけひきが感傷小説を思わせるが、彼女にとってのハッピーエンドは「結婚」ではなく、親子そろっての「逃亡」だった。同じく元奴隷で奴隷体験記も書いているウィリアム・ウェルズ・ブラウンの小説『クローテル』については次回。

「アメリカ文化研究(アフリカ系アメリカ人の歴史と文化)」では、前回に引き続き、スパイク・リー監督の映画『マルコムX』を見た。今日はネイション・オブ・イスラムと袂を分かったマルコムが、メッカ巡礼を経て「白人」に対する意識を大きく変えるところまで。


Malcolm X (Full Movie with Arabic subtitles)


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