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2011年3月22日(火)

Booten003_2笠原潔黒船来航と音楽』(吉川弘文館、2001)を読み終わった。1853年、54年と黒船艦隊を率いて来日し、太平の眠りを覚ましたペリー一行。彼らが整然と行進する軍隊とともに軍楽隊を連れてきたことは、考えてみれば当然なのだが、思い及ばなかった。さらに驚いたことに、厳しい外交交渉がひと段落ついたあとの日米交歓会で、アメリカ側は当時本国で大流行していたミンストレル・ショーを披露したという。

そんな交流のなかで、「手足をじっとしていられなかった」というほど西洋音楽に心動かされる伊沢美作守のような人物も現れた。ミンストレルには幕府の高官も笑いを堪えることができなかったという。横浜ではポルカに興じる幕府高官がいたというし、函館では聞き覚えたミンストレル・ソングの一曲を、後日、得意げに歌ってみせる武士がいたという記録が残っている。筒井康隆「ジャズ大名」を思わせる、愉快な話ではある。

著者は文書、絵画などの形で残された記録をもとに、使われていた楽器、演奏された楽曲、演者たちの服装などを生々しく再現していく。ミンストレルを取りあげるからには、これが差別感情を含んだ芸能であることをもう少しつっこんでおいて欲しかった気もするが、それはこの本のテーマではないということだろう。日本で上演されるほど、ミンストレルが当時の芸能の主流であったことがわかって興味深かった。それにしても、アメリカ側に黒人兵もいたとはいえ、当時の日本人は黒塗りの意味がわかったのだろうか・・・興味は尽きない。

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